~20日目、アルマの日記より~
~前日のあらすじ~
ビーバーさんに会う為に伝説の峡谷までやってきたウチとサっちゃん。
けれどビーバーさんは、ウチらにいきなり襲い掛かってきたんよ。
何を言っても聞いてくれない。
まるで初めから、そこに居らんみたいに…。
ビーバーさんに会う為に伝説の峡谷までやってきたウチとサっちゃん。
けれどビーバーさんは、ウチらにいきなり襲い掛かってきたんよ。
何を言っても聞いてくれない。
まるで初めから、そこに居らんみたいに…。
ビーバーさんの体から浮かび上がった白い発光体。
どんどん上へと昇っていくそれを目で追ってたら、パチンとシャボン玉みたいに消えていった。
視線を元に戻せば、もうその峡谷にはビーバーさんの姿は無いの。
アルマ「…ビーバーさん?」
問いかけても返事はなくて。
まるでビーバーさんの存在が、ポッカリ消えてしまったみたいに………。
ううん、そんな訳ないやんね。
きっとビーバーさんは、ウチらの事覚えてなかっただけなんよ。
ビーバーさんは伝説の有名動物やもん、ウチらの事忘れちゃってもしょうがない。
せやから、谷を汚すモンやと思って襲い掛かってきたんや。
でも戦ってる内にウチらの事思い出して、…それでお家に帰ったんよね?
…きっとそうやよ。
消えちゃうとか、失礼な事考えたらアカンやないの…、ウチのバカ。
アルマ「…なぁサっちゃん、ビーバーさん忙しいみたいやし、今日はもう行こっか?」
けれど、サっちゃんからの返事も無い。
サっちゃんまで消えてしまったんやないかって、慌てて振り返ったけど、ちゃんとそこには居ったよ。
…とても、悲しそうな表情を浮かべるサっちゃんが。
何でそんな表情をしてるんか、ウチには分からなくて、それに怖くて…。
聞けんでいる内に、サっちゃんはいつもの表情に戻ってた。
サチ「…そうね、さっさと次行きましょうか。この辺りには変態が生息してるって噂だし、ノロマなアルマは気をつけなさいよ?」
先に飛びだって行くサっちゃん。
背中からは、もう表情は分からへん。
ビーバーさんが居なくなって、サっちゃんが悲しそうで…
その意味を、ウチは何も分かってない。
なぁサっちゃん、ウチ、どうしたらえぇの…?
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