~26日目、ミラの日記より~
ミニドラゴンの日記
~前日までのあらすじ~
わたしには あこがれのどうぶつがいました
そのどうぶつは にんげんさんともなかよしでした
わたしは ひとのことば しゃべれないから
とってもとっても あこがれました
そのどうぶつが わたしにいいました
「ウチらと一緒に…来る?」
わたしには あこがれのどうぶつがいました
そのどうぶつは にんげんさんともなかよしでした
わたしは ひとのことば しゃべれないから
とってもとっても あこがれました
そのどうぶつが わたしにいいました
「ウチらと一緒に…来る?」
「だ、ダメよダメよ、何言ってるのよアルマ!」
「でも…一緒に来たそうにしてるんやもん。」
アルマお姉ちゃんと、サチお姉ちゃんが、お話しています。
話のないようは、わたしのこと。
「それはそうだけど…、危険じゃない。人間に接して、ヘンな事でもされたら…。」
「そんな人間さんおらへんよぉ。サっちゃんかて、分かってるやないの?」
「………そうかもしれないけど、私はミィを心配して……」
「その時は、ウチらが居てあげたら大丈夫やよ。なぁミィちゃん?」
2匹のお姉ちゃんが、わたしにふり向きました。
わたしはお姉ちゃんたちに答えました。
「ぎゃぅ~。」
えっと、わたしの言葉、分かりますか?
人間さんには、分からないかも、しれないけど。
わたしは、人間さんの友達がほしいって、言ってます。
「…で、でもねミィ、一緒に行くと戦う事だってあるし、怪我でもしたら…。」
「もぅ、サっちゃんは過保護やよー。友達が欲しいってミィちゃんの気持ち、分かったげてぇや。」
「…でも、心配だもの…。」
サチお姉ちゃんが、とても悲しそうでした。
わたしは、知ってます。
サチお姉ちゃんは、優しくて、いつもみんなを心配してくれる。
わたしのことも心配してくれる、優しいお姉ちゃんです。
そのときわたしは、こころが痛くなりました。
だからお姉ちゃんの小さなほっぺに、わたしの大きなほっぺをすり合わせました。
そしたらちょっとだけ、お姉ちゃんが笑いました。
「………しょうがないわねぇ。良いことミィ、絶対に私達の側から離れちゃダメよ?
知らない人間には着いて行かない、物も貰わない。約束できる?」
「ぎゃぉー!」
わたしは、元気よくお返事しました。
やくそくします、ずっとお姉ちゃん達と一緒にいます。
だから安心してね、サチお姉ちゃん?
「人間さんにはね、色んな人が居るんよ。楽しい人も、優しい人も、沢山。ウチら動物と何も変わらへんの。」
アルマお姉ちゃんが、話してくれます。
わたしは、アルマお姉ちゃんが話してくれる、人間さんのお話が好きでした。
いろんな人の話、お姉ちゃんのお友達の話。
「だからな、人間さんと動物たちがケンカするんは、アカンと思うんよ。
ケンカせんかったらみんな友達になれるハズやもん、ミィちゃんもそれがえぇやんね?」
「ぎゃう。」
わたしは、こっくりと頷きました。
わたしのお友達は、みんな良い動物です。
でも人間さんのお友達はいません。
だけど人間さんは、きっと良いお友達になってくれます。
アルマお姉ちゃんが話してくれるお話は、とても楽しそうだから。
わたしも、アルマお姉ちゃんみたいに、なりたいです。
「うん、それやったら、ウチ頑張るね。…ミィちゃんも、えぇお友達作ってな?」
「…そうね、悪い友達は許さないわよ?ミィ、友達になる前に私達に紹介なさいよ!」
「ぎゃう!」
わたし、がんばります。
わたしはミラ、ちいさなドラゴンです。
まだ小さいから、お姉ちゃん達からはミィって呼ばれてます。
わたしは、人間さんのお友達がほしいです。
だから、わたしがんばります。
人間さん、よろしくおねがいします。
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